にんじんピューレの粒度の違いによる食品の物性

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タイトル別名
  • Physical properties of foods varying with particle size of carrot puree

抄録

【目的】近年、健康指向の高まりから野菜を用いた加工食品が注目されている。にんじんは一年中市場に出回っており、入手しやすい。また、ピューレにすることで粒度の違いによる差をみることができる。本研究では粒度の異なるにんじんピューレを用いて調製した食品の物性について、食品に添加するのに好ましい粒度を求めることを目的とした。<br>【方法】にんじんピューレを添加する試料はスポンジケーキ、パンおよびうどんを用いた。スポンジケーキは全材料に対して24.0%、パンは全重量に対して15.3%、うどんは水に対して18.4%のピューレを添加し、得られた試料について機器測定を行った。機器測定はレオメーターRE33005(山電)を使用し、破断特性値、テクスチャー特性値を求めた。ピューレは、14・90・250 µmの3段階の粒度のものを使用した。<br>【結果】スポンジケーキは、破断応力、硬さにおいて90 µm添加が有意に硬くなることが認められた。凝集性については90 µm添加に比べ250 µm添加が有意に低くなり、結合力が低下していることが認められた。このことから250 µmのピューレを添加することで、スポンジ状組織が阻害され、内部結合力が弱まったと考えられる。ピューレを添加したパンは、硬さにおいてコントロールに比べ250 µm添加が有意に軟らかくなることが認められた。このことから、250 µmのピューレを添加することにより軟らかくなることが認められた。ピューレを添加したうどんは、破断エネルギーにおいて、コントロールと250 µmに比べ90 µmが有意に高くなることが認められた。このことから、90 µmのピューレ添加によりうどんのコシが強くなることが認められた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680669003264
  • NII論文ID
    130005044031
  • DOI
    10.11402/ajscs.24.0.182.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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