もち小麦の粒食研究

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タイトル別名
  • Eating style of waxy wheat

抄録

演者らは、もち小麦の食品機能性および調理加工性の研究を行っている。研究過程で、もち小麦は老化しにくいこともあり小麦の炊飯に関心を寄せ、ラボ内で炊飯してみたところ、粒食が可能性がおおいに示唆された。しかし種皮が硬いため精麦する必要があるが既製の精麦器でとう精できることも明らかにした。本発表では、炊飯の条件、他の小麦品種との比較食味調査、もち小麦粒食のグリセミック指数(GI)について検討したので報告する。【方法】実験材料は、青森県で収穫された平成23年産もち小麦(もち姫)を用いた。炊飯は、通常の炊飯器(NS-UB05、象印(株))を準備し、浸漬時間、加水量を変えて炊飯条件の検討を行った。比較食味調査には、もち小麦以外に、きたかみこむぎ(菓子用小麦)、ゆきちから(麺用小麦)の3種類とし、同じ規格の炊飯器で同時に炊きあげ、20分間保温後、シェッフェの一対比較法で食味実験を行った。グリセミック指数(GI)は、実験材料を通常の米飯(サトウの御飯)ともち小麦飯とし、ISO26642(GIの測定と食品への分類応用)に準じて操作手順通りに実施した。なおISO26642では基準物質はブドウ糖である。【結果】現段階での炊飯条件は、4分つきもち小麦(150g)を洗麦し、水を切った後、210gを加水し30分間15℃で浸漬し、精白米と同様の条件で炊飯すれば適切な仕上がりとなった。今後、最適条件を求めてさらに検討を行う。比較食味試験については、もち小麦がきたかみこむぎ、ゆきちからに比べて評価が高かった。炊飯後、1時間20℃放置後のそしゃく試験(TPU-2C、山電(株))でも軟らかさが同じ結果であり、食味試験結果を裏づけられた。GIについては、もち小麦のGIが普通米より有意に低いことが示された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680669309184
  • NII論文ID
    130005044047
  • DOI
    10.11402/ajscs.24.0.45.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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