イチゴおよびブルーベリーを用いた果実ジャムの硬さに対するショ糖濃度の影響

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タイトル別名
  • Effect of sucrose concentration on the hardness of preserves made from strawberries and blueberries.

抄録

【目的】 身崩れの少ない果実ジャムの製造方法を検討するため、果実の硬さと糖濃度の関係を調べた。<br /><br />【方法】 市販の生鮮イチゴ(11.5g±1.4g)および冷凍ブルーベリー(2.3g±0.4g)を実験材料に用いた。生の果実に10~60%の濃度となるようにスクロースと0.3%のクエン酸を加え、耐熱性の袋に密封して沸騰水中で30分間加熱した。冷蔵庫(10℃)で2日間保持して室温に戻し、果実の硬さを測定した。測定はクリープメータ(RE2-33005C、㈱山電)を用い、試料の破断応力を求め、硬さ(N)とした。破断は速度5㎜/sで1.5㎜φの円柱状プランジャーを用いて行い、その最大破断応力を硬さ(N)とした。<br /><br />【結果】ショ糖濃度10~40%では糖濃度が高くなるにしたがって、直線的にイチゴが硬くなったが、40~60%では直線の傾きが顕著に大きくなり、イチゴが著しく硬くなった。同じ現象がブルーベリーでも見られた。これらのことから、イチゴおよびブルーベリーの硬さと糖濃度の関係は10%から60%まで直線的に硬くなるのではなく、糖濃度40%前後を境に果実が徐々に硬くなる濃度範囲に続き、急激に硬くなる濃度に移行する境界があると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680669415168
  • NII論文ID
    130006035210
  • DOI
    10.11402/ajscs.29.0_94
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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