新潟県下越地方の粉物「蒸気パン(ぽっぽ焼き)」に関する食文化的調査

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タイトル別名
  • Survey of food culture for flour food, Jyokipan (Poppoyaki), at Niigata kaetsu region

抄録

【目的】新潟県の下越地方(主に新発田市、新潟市)では、黒砂糖と小麦粉をこねて焼き上げたものを蒸して食べる代表的な粉物(こなもの)のひとつである、「蒸気パン(ぽっぽ焼き)」とよばれているお菓子のひとつがある。これは、地域の人々にとって、馴染み深く、伝統的な懐かしい食べ物になっており、特定のある行事の時に食する習わしがある。しかし、蒸気パンの喫食や嗜好等についての調査報告は少ない。本研究では、蒸気パンの発祥地といわれる新発田市でアンケート調査を行い、新潟県下越地方の粉物文化を理解することを目的とした。<BR> 【方法】平成20年7月~8月に、新発田市在住の方々に協力をいただき、蒸気パンの呼び名、喫食時期(縁日・花見・花火大会・法事等)や喫食環境(共食者)、喫食頻度(週1・月1・年に数回)、入手方法(家で作る・屋台で買う等)、嗜好(嗜好理由)等についてアンケート調査を行った。<BR> 【結果】蒸気パンは、世代を問わず好まれる傾向にあり、その嗜好理由には黒糖風味に加えて蒸しパンの食感との調和が良く、好ましいと答えている者が多かった。また、花見や縁日などの行事で年に数回、屋台で購入し、家族と共に楽しみながら食べる習慣があり、地域の伝統文化と人々の交流の源となる食べ物があることが示唆された。今後、さらに世代間の相違について検討したいと考えている。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680669935872
  • NII論文ID
    130007016076
  • DOI
    10.11402/ajscs.23.0.170.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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