<I>In vitro</I>におけるミロシナーゼ活性に対するミネラルの影響

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タイトル別名
  • Effect of mineral on the myrosinase activity <I>in vitro</I>

抄録

【目的】アブラナ科野菜に見出される辛味成分であるイソチオシアナートは、辛味成分前駆体からミロシナーゼの作用によって生成することが知られている。従って前駆体を含む野菜を調理や加工する際、ミロシナーゼ活性の変化によって辛味成分の含量が変わり、その結果食品の辛さが規定されると考えられる。ミロシナーゼはin vitroでは、ある種のミネラルやアスコルビン酸、あるいはそれらの組み合わせによって活性化されることが報告されているが、ミネラルに対する酵素の性状はまだ不明な点が多い。従って、本研究ではミロシナーゼ活性における種々のミネラルの影響についてin vitroで検討を行った。<BR>【実験方法】酵素としてホワイトマスタード由来のミロシナーゼ、基質として西洋ワサビ由来の辛味成分前駆体シニグリンを使用し、これに任意の濃度の各種ミネラル、アスコルビン酸をそれぞれ添加し、20℃、30分酵素反応を行った。生成したグルコースをヘキソキナーゼ法により定量することによりミロシナーゼ活性の測定を行った。<BR>【結果】最初にミロシナーゼ活性におけるNaClの影響とアスコルビン酸の相乗効果の検討を試みた。NaClは終濃度1%前後で活性を約1.3倍増加させたが、アスコルビン酸との相乗効果は観察されなかった。従って一価のカチオン(Li+、Cs+、K+)に着目し活性の検討を行ったところ、Na+と同様な活性の上昇を認めた。従って、ミロシナーゼ活性の上昇には一価のカチオンが寄与することが示唆された。現在、「沖縄の塩」など市販されている食用塩を使用して活性の検討を行うととともに、活性に影響を与えるミネラルのスクリーニンを行っている。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670051584
  • NII論文ID
    130007016235
  • DOI
    10.11402/ajscs.23.0.62.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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