<b>品質の異なるパスタの内部へのトマトソース由来成分の浸透のMRIによる解析</b>

書誌事項

タイトル別名
  • MRI analysis of penetration of tomato sauce ingredients into various qualities of pasta samples

説明

【目的】これまでにトマトソースを絡めた状態のパスタをMRIにより品質評価したところ、短く茹でられたパスタより長く茹でられたパスタの方が、トマトソースの成分が中心部まで浸透している様子が観察された。そこで本研究では長時間茹でた乾燥パスタにトマトソースを絡め、時間経過後のトマトソース成分の浸透の挙動を観察した。また、乾燥パスタよりも軟質で中心部にも比較的多く水分が存在する生パスタについても、トマトソース成分の浸透挙動を観察した。<br />【方法】1.7mm径の乾燥パスタを11分茹でてトマトソースに浸漬して絡め、それぞれ2秒、2分、5分、10分後に取り出した。また、生パスタをトマトソースに浸漬して絡め、2秒、2分後に取り出した。これらのサンプルについて、MRI測定によりT2値を指標として評価を行った。比較としてトマトソースを絡めないサンプルも測定した。<br />【結果】乾燥パスタにおいては、2秒間のソースへの浸漬によりパスタ表層のT2値が低下したが、中心部のT2値は低いままで変化がなかった。浸漬時間2分にかけてT2値の低下する領域が内部方向に広がった。その後、浸漬時間が2分から10分の間ではT2値の分布に変化が見られなかった。一方、生パスタにおいては、2秒間のソースへの浸漬で表層のT2値が低下し中心部のT2値は低いままで変化がなかったが、その後2分間ソースに浸漬してもT2値の分布にほとんど変化がなかった。このように生パスタにおいては、ソースを絡めた後のT2値の分布が乾燥パスタよりも比較的早いタイミングで変化しにくくなることが認められた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670337920
  • NII論文ID
    130006032193
  • DOI
    10.11402/ajscs.29.0_150
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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