浸漬の有無による炊飯の食味への影響

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  • Soaked rice and the rice which isn't so, influence to the food taste when cooking rice

抄録

<br><br>【目的】米に水と熱を加えて飯にする炊飯は洗米、加水、浸漬、加熱、蒸らしの順で行われる。本研究では浸漬に着目して実験を行った。一般に乾燥状態にある米は浸漬をしてから炊飯することで、でんぷんが糊化に必要な水分を吸収し、ふっくらとした飯になるとされている。また、浸漬をせず洗米後ざるにあげた状態で30分おいてから加水し、炊飯するという方法もある。そこで、浸漬の有無による食味の比較を行い今後の炊飯調理に役立てることを目的とした。<br><br>【方法】試料として26年産こしひかり(島根県産)を用いた。水は水道水を使用した。洗米後、①重量の1.5倍の加水、30分の浸漬②加水、浸漬60分③30分ざる上げ、加水④60分ざる上げ、加水⑤30分ざる上げ、重量の1.6倍の加水⑥60分ざる上げ、1.6倍の加水。以上6通りの方法で、電気炊飯器を使用して炊飯を行った。炊飯後1時間以内に本学学生対象に試食してもらい官能評価を行った。<br><br>【結果】官能評価の結果、④の浸漬をせず、ざるに上げた状態で60分経過した後、重量の1.5倍量の加水をして炊飯したものが一番おいしいと評価されたが、しかし①加水(重量の1.5倍)、浸漬(30分)、③ざる上げ(30分)、加水(重量の1.5倍)の評価もそれほど差はなかった。今回の実験においては、米の種類、洗米方法、使用水、水温、気温、炊飯方法等の条件について度外視していることから、どの条件でも適応するとは言えない。また、おいしさの感じ方は個人差が大きいこともあり、今後の研究では糖量やテクスチャーなど様々な観点からも比較を行うことが必要であると考えた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670360832
  • NII論文ID
    130005489690
  • DOI
    10.11402/ajscs.27.0_80
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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