マヨネーズのこくが減塩効果に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Koku in mayonnaise can reduce salt in food recipes while maintaining its flavor.

説明

【目的】マヨネーズは、他の調味料と比較して一食分の塩分量が低いが、十分に味を感じておいしく食べられている調味料である。マヨネーズが低塩分量でも味を濃く感じられるのは、「こく」が関係していると考えられるが、その詳細はわかっていない。本研究ではマヨネーズの減塩効果に関与しているのは「こく」であることを明らかにするとともに、減塩に影響する成分を見出すことを検討した。 【方法】千切りキャベツを植物油で炒め、食塩で調味した試料(塩分0.5%、油脂量10%)を「植物油群」とした。植物油群の植物油、食塩をマヨネーズで置き換えた「マヨネーズ群」(塩分0.2%、油脂量5%)を調製した。試料の風味の強さと、こくについて1~7点の7段階の採点法にて官能評価を実施した。さらに固相マイクロ抽出-ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて香気成分を分析した。 【結果】植物油群とマヨネーズ群の官能評価の結果、塩分量は異なるが風味の強さには有意差が見られず、「こく」はマヨネーズ群の方が有意に高かった。このことから、風味を補った効果はマヨネーズに由来する「こく」の影響であることが示唆された。さらに香気成分分析の結果、こくに関与すると思われる成分がマヨネーズ群から見出された。以上の結果から、マヨネーズの「こく」が、風味を強く感じさせることで減塩効果に影響していることと、香気成分が「こく」に関与していることが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670391296
  • NII論文ID
    130005264468
  • DOI
    10.11402/ajscs.28.0_93
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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