ゾル状を呈する食物繊維が米飯摂取後の血糖値に及ぼす影響

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  • Effect of dietary fiber exhibiting a sol on blood sugar level after cooked rice consumption

抄録

【目的】 食物繊維は摂取直後の血糖値上昇を抑制することが報告されている。食物繊維の種類によって抑制の機序は異なり、寒天、グルコマンナンやκ-カラギーナンについては報告をしてきた。本研究においては、ゾル状を呈するキサンタンガムおよびグアーガムを用い、米飯摂取後の血糖応答、米飯の力学特性および嗜好特性に及ぼすゾル状食物繊維の影響について検討した。<br>【方法】 試料は、精白米にキサンタンガムまたはグアーガムを添加して炊飯した米飯と、無添加米飯とキサンタンガムゾルまたはグアーガムゾルを混合したものとした。食物繊維の濃度は、精白米に対して0~2.5%とした。In vivoにおける血糖値測定は、日本グリセミックインデックス研究会の方法を参考にし、in vitroにおけるグルコース放出量は、熊井・中西らのグルコースリリース測定法によった。あわせて、米飯粒の顕微鏡観察、レオナーによりテクスチャー特性値を測定し、さらに官能評価を実施した。<br>【結果】 In vivoにおける米飯摂取後のGI値は、無添加米飯と比べて、キサンタンガム添加米飯では0.5%以上で、グアーガム添加米飯では1.0%以上で有意に低下した。またキサンタンガムゾル混合米飯では0.5%以上で、グアーガムゾル混合米飯では0.5%と1.0%で有意に低下した。米飯粒のテクスチャーの硬さは、無添加米飯と比べて、キサンタンガム添加米飯では0.5%で有意に上昇したが、キサンタンガムの濃度を高めると1.5%以上で有意に低下した。グアーガム添加米飯では、0.5%以上で有意に上昇した。官能評価の硬さは、キサンタンガム添加米飯では無添加米飯との有意差は見られなかったが、グアーガム添加米飯では、無添加米飯と比べて、0.5%と1.0%で有意に硬いと評価された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670465536
  • NII論文ID
    130005264377
  • DOI
    10.11402/ajscs.28.0_52
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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