Application of sericin to salad dressing
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- Takechi Tayori
- Heian Jogakuin(St.Agnes')University
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- Sugimura Yukio
- Kyoto Institute of Technology Graduate School
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- Maekawa Zenichirou
- Kyoto Institute of Technology
Bibliographic Information
- Other Title
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- セリシン蛋白質のサラダドレッシングへの応用
Description
目的蚕の繭を構成するセリシンは、絹糸タンパク質であるフィブロインを接着するタンパク質であり、繭に20~30%含まれている。これまで、このセリシンは繭から絹糸にする工程で除去され廃棄されてきたが、近年になりセリシンの化粧品や医薬品分野での利用が提案されている。しかし、食品分野への応用研究は極めて限られている。本研究では、セリシンをサラダドレッシングの添加成分として利用し、そのドレッシングの乳化および酸化安定性について検討した。<BR>方法ドレッシングは酢・菜種油・セリシンを加えた実験系で、これら成分を激しく攪拌して調製した。供試したセリシンは、白繭から調製した分子量・粘度の異なるセリシン3種類及び黄緑繭から調製したセリシン1種類であった。乳化安定性はドレッシングの乳化保持時間で評価した。一方、酸化安定性は紫外線(254nm)照射条件下でのドレッシングの過酸化物価(POV)を経時的に測定して抗酸化効果を調べた。<BR>結果高分子量タイプ(MW: >400,000)のセリシンを使用したとき、乳化安定型ドレッシングが調製できた。一方、他のタイプのセリシンでは、乳化保持時間が短く、一過的乳化型ドレッシングになった。乳化安定性はセリシンの分子量に依存しており、セリシンを選択することにより、分離型及び乳化型ドレッシングを調製できることが明らかになった。また、セリシン添加により、POVが無添加に比べて低く、抗酸化作用が認められた。特に、黄緑繭セリシンにはケルセチンなどのフラボノール類が含まれており、高い抗酸化作用を示した。これらの結果から、セリシン蛋白質はドレッシング調製の有用素材と考えられ、今後の利用展開が期待される。
Journal
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- Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science
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Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science 22 (0), 72-72, 2010
The Japan Society of Cookery Science
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680670978432
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- NII Article ID
- 130007017383
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed