中国・北京市における地方出身者の居住地選択-朝陽区の平房村を事例として-

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タイトル別名
  • Housing Choice of Migrant Residents in Beijing, China;-A Case Study of Pingfang Village, Chaoyang District

抄録

現在中国・北京市に居住している地方出身者は742万人にのぼり,近年増加する傾向にある.プルとプッシュの関係で地方出身者が都市へ大量流入していることが主な原因である.また,都市開発に伴い,開発されずに取り残される城中村が出現した.安い家賃と便利な交通によって城中村は地方出身者の着地となった.そのため,このような地区は急速に増加する農村部からの地方出身者を受け入れる受皿としての役割も果たしている.本稿では,北京市の朝陽区に位置する平房村地方出身者の居住特性と社会的ネットワークに着目し,転居パターンと転居要因についてライフステージの概念を適用し,居住地選択のメカニズムを明らかにした.地方出身者は地方から北京市に移動した後に平房村に転居する. 四つの転居パターンがある。①直接平房村に居住する人,②中心部から平房村,③朝陽区から平房村,④中心部から朝陽区その後,平房村へ移動ケースに分けられる.転居理由における外部要因は都市開発,親戚の呼び寄せ,家賃などであり,内部要因は地縁,血縁,職縁などである.居住者属性により,居住選択メカニズムが異なり,こういった選択メカニズムが居住空間構造を生み出すと考えられる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680673014400
  • NII論文ID
    130005473277
  • DOI
    10.14866/ajg.2013s.0_194
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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