コエンザイムQ研究の現状 : ビタミン類縁化合物に関する最近の研究

  • 高橋 隆幸
    神戸学院大学薬学部生物化学講座・ハイテクリサーチセンター
  • 岡本 正志
    神戸学院大学薬学部生物化学講座・ハイテクリサーチセンター
  • 紀氏 健雄
    神戸学院大学薬学部生物化学講座・ハイテクリサーチセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Recent Progress in Coenzyme Q Research
  • ビタミン類縁化合物に関する最近の研究 コエンザイムQ研究の現状
  • ビタミン ルイエン カゴウブツ ニ カンスル サイキン ノ ケンキュウ コエンザイム Q ケンキュウ ノ ゲンジョウ

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抄録

coenzymeQ(CoQ)は, 2, 3-dimethoxy-5-methyl-6-multiprenyl-1, 4-benzoquinone構造を持つ一連の化合物群の総称である(図1). CoQ発見の経緯は歴史的に見ると2つある. 1953年に英国リバプール大学のMortonらは, ラットを用いたビタミンA代謝研究の過程で, 272nmに吸収極大を持つ不けん化物質SAの存在を見いだした. その後, 馬小腸粘膜より, この物質の単離に成功している. 一方, 1957年に米国ウィスコンシン大学のCraneらは, ウシ心筋ミトコンドリアの電子伝達能の研究過程で, 脂質画分から275nmに吸収極大を持つ榿黄色結晶を初めて単離した. その翌年には早くもメルク研究所のFolkersらがその化学構造を決定した. その後, Lesterらの指摘で, Mortonらが発見したSAが, Craneらが単離した橙黄色結晶と同一物質であることが判明した.

収録刊行物

  • ビタミン

    ビタミン 78 (12), 587-598, 2004

    公益社団法人 日本ビタミン学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (70)*注記

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