雲解像モデルによる2008年雑司ヶ谷豪雨に都市環境が与えた影響評価

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タイトル別名
  • Estimation of the effect of urban environment on the localized heavy rainfall near Zhoshigaya using cloud resolving model

抄録

近年日本では特に都市において局地的大雨による被害が多発しており,それに対する都市環境の影響が指摘されているが,個々の要因がどの程度影響しているかは明らかでない.本研究では雲解像モデルを用いて2008年8月5日に東京都豊島区雑司ヶ谷で発生した局地的大雨に都市環境が与えた影響を,特に加熱の強化に注目して評価した.人工排熱量・土地被覆・建物階数分布について現実的なデータ与えた再現計算では,局地的大雨がみられた11~14時の積算降水量について強雨域の位置と都市域における平均値がよく再現された.都市加熱を減少させた実験を行ったところ,再現計算と比較して都市域での降水量が明らかに減少した.都市域の気温が低くなり,水平風収束及び上昇流が弱まったことが原因として考えられる.以上から,この豪雨に対しては都市加熱が発生要因の一つであった可能性が示唆される.

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  • CRID
    1390282680689739904
  • NII論文ID
    130004628320
  • DOI
    10.11520/jshwr.24.0.80.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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