Anti-apoptotic roles of LH in bovine luteal cells
-
- Bowolaksono Anom
- Laboratory of Reproductive Endocrinology, Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University
-
- Nishimura Ryo
- Laboratory of Reproductive Endocrinology, Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University
-
- Acosta Tomas
- Laboratory of Reproductive Endocrinology, Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University
-
- Okuda Kiyoshi
- Laboratory of Reproductive Endocrinology, Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University
Bibliographic Information
- Other Title
-
- ウシ黄体細胞におけるアポトーシス抑制因子としての黄体形成ホルモン (LH) の役割
Abstract
【目的】ウシにおいて黄体退行時におこる黄体細胞のアポトーシスは,サイトカインをはじめとする様々なホルモンにより誘導される。黄体形成ホルモン (LH) は黄体におけるプロジェステロン (P4) の合成および分泌に最も重要な調節因子の一つであり,多くの動物種において黄体機能維持因子と考えられている。最近の研究において LH がヒト卵巣上皮細胞のアポトーシスを抑制することが示されているが,ウシ黄体の構造的退行において誘導される黄体細胞のアポトーシスと LH の関係は解明されていない。そこで本研究では,サイトカインによってアポトーシスを誘導した黄体細胞において,LH の影響について検討した。 【方法】ウシ中期黄体より黄体細胞を単離し,12 時間予備培養した。予備培養後,培養液を交換するとともに,腫瘍壊死因子 (TNF; 2.9 nM),interferonγ (IFNG; 2.5 nM),ならびに LH (0.34 nM) を組み合わせて添加し,さらに 24 時間培養を継続した。培養終了後,細胞生存率を WST-1 assay により検討した。また,同様の処理を施した黄体細胞より total RNA を抽出し,FAS,BAX,BCL2,CASP8 および CASP3 mRNA 発現を定量的 RT-PCR (real-time PCR) により調べた。さらに,同処理の細胞における caspase-3 活性 についても検討した。 【結果】TNF と IFNG によって黄体細胞の生存率は低下し,この作用は LH によって抑制された (P<0.05)。また,TNF と IFNG はアポトーシス促進因子である FAS,BAX,および CASP3 mRNA 発現を増加させ,アポトーシス抑制因子である BCL2 mRNA 発現を減少させた (P<0.05)。TNF と IFNG によるこれらの作用は LH により有意に抑制されたが (P<0.05),CASP8 mRNA 発現におよぼす LH の影響は認められなかった。以上の結果から,LH はサイトカインが FAS,BAX,CASP3 を介して誘導する培養ウシ黄体細胞のアポトーシスを抑制することが明らかとなり,黄体機能の維持に関与する可能性が示された。
Journal
-
- The Journal of Reproduction and Development Supplement
-
The Journal of Reproduction and Development Supplement 101 (0), 540-540, 2008
The Society for Reproduction and Development
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680691154560
-
- NII Article ID
- 130007022811
-
- Text Lang
- ja
-
- Data Source
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- Abstract License Flag
- Disallowed