急性期病院における転倒の発生と予防に影響する要因

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  • Factors Influencing the Occurrence and Prevention of Falls in Acute-Care Hospitals
  • キュウセイキ ビョウイン ニ オケル テントウ ノ ハッセイ ト ヨボウ ニ エイキョウ スル ヨウイン

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抄録

本研究は,看護師がどのように患者の転倒リスクをとらえ,転倒予防ケアを実施しているのか,転倒した場合にそこに至るまでの看護師の判断やケアはどのようになっていたのかを明らかにすることを目的とする。急性期病院において「転倒予防に関する委員会」に属する看護師11名に半構成的面接を行い,質的帰納的分析を行った。その結果,患者の転倒に影響を与える要因13カテゴリが明らかとなり,“転倒の発生と予防に影響を与える要因の構造”が導かれた。看護師は【症状に波がある】【1人で動く】患者を転倒リスクが高いととらえていた。転倒する場合,看護師の要因には【患者の流動的な情報の共有不足】【看護師間の転倒リスク評価の不一致】【観察の途切れ】【まだ大丈夫という判断ミス】【身体拘束に対する葛藤】があった。急性期病院における転倒予防には,看護師間の情報の共有によって転倒リスク評価の一致に努めることが重要である。

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