腹臥位安静時における体圧ならびに安楽の工夫

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タイトル別名
  • A Study on Body Pressure in Face-down Position and Reduction of its discomfort

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説明

健常者60名・患者6名を対象に,うつ向き姿勢の腹臥位における安楽を,体圧の面から検討した。<br>  体圧測定部位は,前額部・肘部・乳頭部・心窩部・肋骨弓部・臍下部・上前腸骨棘部・恥骨部または陰茎部・大腿部・膝部・頸骨稜部の11か所でエレガ体圧計とカフ内圧測定器を使用した。その結果,以下のような結論を得た。<br>1) 腹臥位の体圧は,前額部・膝部・肋骨弓部において,加えてやせ型では上前腸骨棘部において,毛細血管圧以上であった。<br>2) 肥満度と体圧は,肋骨弓部・上前腸骨棘部において負の相関を示した。<br>3) 腹臥位持続による苦痛は,前額部・上肢に多く,高体圧部位とは必ずしも一致しなかった。<br>4) 前額部における安楽物品は,健常者ではそばがら枕,患者では砂のうを選択する者が多く,頭部の安定感を重視する傾向があった。<br>5) 安楽物品の使用により,同一体圧持続時間の延長・体圧の分散・苦痛の訴えの軽減が認められた。しかし,前額部においては,なおも毛細血管圧以上であった。

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