南朝和歌の都 : 『新葉集』宮中の花歌群から

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タイトル別名
  • The Poetical "Capital" in the Nanbokucho Period : Ambiguity in the "Kyuchu-no-hana" Series of Shinyo-shu
  • ナンチョウ ワカ ノ ミヤコ シンヨウシュウ キュウチュウ ノ ハナ カグン カラ

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抄録

南朝末期に成立した『新葉集』春下巻の「宮中の花」歌群に登場する「都」には、京都の内裏と南朝の行宮の意が混在している。そのような「都」の両義性は、集としての不統一ではなく、『新葉集』の構想に南朝の現実を反映させたものであり、撰者宗良親王の意図するところであったと捉えられる。それは南朝の境涯が生み出した和歌の新境地であると同時に、『新葉集』が勅撰集として抱えている矛盾を浮き彫りにするものであると考えた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 56 (12), 25-34, 2007

    日本文学協会

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