文学の<読み>の学習における「語り」の愉しみ方(<特集>これからの文学教育の地平)

書誌事項

タイトル別名
  • The Pleasure of Reading and Hearing a Literary Text(<Special Issue>The Prospect of Teaching Literature)
  • 文学の<読み>の学習における「語り」の愉しみ方
  • ブンガク ノ ヨミ ノ ガクシュウ ニ オケル カタリ ノ タノシミ カタ

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抄録

文学作品を読むということは、記述されている文字を辿ることである。確かに、文字を順に読んでいるに違いはないのだが、読者に聞こえている声がある。それが「語り」であり、その声の主が語り手である。「語り」は語り手と聴き手の関係に生じる世界である。「語り」は聴き手である読者にどのような<読み>の世界を実現してくれるのであろうか。国語教室での文学の<読み>の新たな可能性を探ってみたい。私は、子どもたちが童話や小説、詩歌を愉しむこと、それが文学の<読み>の学習で最も大切にされなければならないと考えている。そして、その<読み>をさらに深く愉しいものにする術を子どもたちに学ばせたい。「語り手」と「人物」は、文学作品の<読み>の指標(目印)として基本的な学習用語と私は考える。小・中学校の教科書教材を例に、<読み>の指標に着目することで見えてくる作品世界を明らかにする。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 54 (8), 18-27, 2005

    日本文学協会

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