<文脈>の匿名性と意味の変容 : 川端康成「金糸雀」を事例にして(<特集><文脈>を掘り起こす-文学教育の挑戦-)

書誌事項

タイトル別名
  • Contextual Anonymity and Semantic Mutation : Reading Yasunari Kawabata's "Kanariya"(<Special Issue>Uncovering Contexts: An Attempt of Literary Education)
  • <文脈>の匿名性と意味の変容--川端康成「金糸雀」を事例にして
  • ブンミャク ノ トクメイセイ ト イミ ノ ヘンヨウ カワバタ ヤスナリ カナリヤ オ ジレイ ニ シテ

この論文をさがす

説明

一九八〇年代に盛んに展開された言語論において、言語とは何かという問いはソシュールの「言語には差異しかない」という見解のさらに深みへと進み、言語の匿名性を露呈させ、また、言述の意味の本来的な遊動性を確認しようという地点へと達しようとしていた。本稿ではこれらの言語論の到達地点を再確認しつつ、文学作品の本文の語句が、如何にして<文脈>を呼び起こし、かつ、取り込まれつつ浮遊する意味を獲得していくのかを考察し、<文脈>の本質的な匿名性を問題化しようと試みたものである。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 58 (8), 2-11, 2009

    日本文学協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ