昭和30年代の単元学習思潮の様相――中沢政雄の機能的国語教育論から――

書誌事項

タイトル別名
  • The Actual Situation of the Unit of Work in the Third Decade of Showa Period―A Focus on “Functional Theory of Japanese Language Education” by Masao NAKAZAWA―
  • ショウワ 30ネンダイ ノ タンゲン ガクシュウ シチョウ ノ ヨウソウ : ナカザワセイ オス ノ キノウテキ コクゴ キョウイクロン カラ

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説明

<p>本稿では、中沢政雄の理論に着目し、昭和30年代の単元学習の実態を検討した。</p><p>中沢の理論は、「機能的国語教育論」と呼ばれ、価値生産に重きが置かれていた。価値生産は、教材を読むことを通して、主題や話題について考えるということである。その結果として、当時課題として残されていた、読むことを組み込んだ単元学習の組織がなされることとなった。</p><p>ただ、その理論は、満足に共有されなかった。価値生産は複数教材で行われるべきものである。しかし中沢が編集に協力した教科書では、単一教材による行為にとどまっていた。その結果、この理論は、読解重視の流れに吸収されてしまうことになったと言える。</p>

収録刊行物

  • 国語科教育

    国語科教育 82 (0), 15-23, 2017

    全国大学国語教育学会

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