温帯落葉広葉樹林の2タイプの土壌における炭素収支 (II)

書誌事項

タイトル別名
  • Carbon cycles of two different soils in a cool-temperate forest in Japan (II)
  • 温帯落葉広葉樹林の2タイプの土壌における炭素収支-2-土壌呼吸速度の季節変化とそれに及ぼす土壌環境要因
  • オンタイ ラクヨウ コウヨウジュリン
  • 土壌呼吸速度の季節変化とそれに及ぼす土壌環境要因
  • Seasonal variations of soil respiration rates under the effects of soil environmental factors

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抄録

天然生落葉広葉樹林内の同一斜面の上部,下部におのおのみられた乾性,適潤性褐色森林土について,それらの土壌系での炭素収支を調べるため,土壌呼吸速度:を1978年から1980年までの3年間測定した。鉱質土壌とA0層の呼吸速度を分けて測定するため,自然状態の林床およびA0層を除ました林床からの土壌呼吸速度をアルカリ吸収法(桐田のスポンジ法)を用いて測定した。両プロットとも,土壌呼吸速度は季節的に地温と同調して変化し,土壌呼吸速度と地温との間に強い指数関数関係を示した。含水率は一時的に土壌呼吸速度に影響することはあるけれども,通年では含水率の影響は小さかった。温度10°C上昇に伴う土壌呼吸速度の変化率 (Q10値)は上部で2.33, 下部で1.85となり,上部のほうが下部より大であった。この違いは土壌水分,細根量,根の呼吸速度,土壌有機物の質の違い等に起因すると考えられた。

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