乳酸菌混合培養によるオカラでの有用アミノ酸生産

  • 日渡 美世
    あいち産業科学技術総合センター食品工業技術センター
  • 天野 双葉
    椙山女学園大学生活科学部管理栄養学科
  • 近藤 徹弥
    あいち産業科学技術総合センター食品工業技術センター
  • 加藤 丈雄
    名古屋文理大学健康生活学部健康栄養学科

書誌事項

タイトル別名
  • Production of Functional Amino Acids in Okara by Mixed Culture of Lactic Acid Bacteria
  • ニュウサンキン コンゴウ バイヨウ ニ ヨル オカラ デ ノ ユウヨウ アミノサン セイサン

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抄録

<p>乳酸発酵によりオカラの腐敗を抑制しながら,生体調節機能を有するGABAとOrnを生産することを目的とした.GABA·Orn生産株であるLb. brevis NBRC 12005株(12005株)単独培養では,オカラでのGABAとOrnの生産量はわずかだった.タンパク質分解活性を有する乳酸菌としてLactobacillus casei L-14 (L-14株)およびLactobacillus casei L-12 (L-12株)を選抜した.L-14株/12005株の混合培養により,GABA量は89mg/100g,Orn量は34mg/100gに増加した.前駆アミノ酸であるGluまたはArgを添加して混合培養することにより,GABAとOrn量はさらに増加した.オカラにGluを4mmol/100g (588mg/100g),またはArgを6mmol/100g (1045mg/100g)を添加して,L-14株/12005株で混合培養することにより,GABA量は目標値の10倍となる403mg/100g,Orn量は目標値の5倍となる216mg/100gとなった.また,オカラのpHは5以下であり,腐敗原因菌である耐熱性芽胞菌は検出されなかった.本研究によるGABAとOrnを増加させた乳酸発酵オカラは,様々な加工食品の素材として利用できると期待された.</p>

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参考文献 (8)*注記

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