黒千石大豆入りおにぎりの食後血糖上昇抑制効果と官能特性

DOI 機関リポジトリ 日本農学文献記事索引 HANDLE Web Site ほか1件をすべて表示 一部だけ表示 参考文献7件
  • 舩津 保浩
    酪農学園大学農食環境学群食と健康学類
  • 哥 明葉
    酪農学園大学農食環境学群食と健康学類
  • 島 里美
    酪農学園大学農食環境学群食と健康学類
  • 田中 彰
    (地独)北海道立総合研究機構食品加工研究センター
  • 寺井 格
    酪農学園大学農食環境学群食と健康学類
  • 眞船 直樹
    酪農学園大学農食環境学群食と健康学類

書誌事項

タイトル別名
  • The Hypoglycemic Effect and Sensory Characteristics of Rice Ball Prepared Using Japanese Soybean, <i>Kurosengoku</i>
  • クロ センゴク ダイズ イリ オニギリ ノ ショクゴ ケットウ ジョウショウ ヨクセイ コウカ ト カンノウ トクセイ

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抄録

本研究では,II型糖尿病予防効果のある食品開発を目指し,道産黒千石大豆の機能性成分に着目し,ACとIFの含有量や化学組成を調査し,機能性を十分に活用したおにぎりの加工方法を検討した.その結果,黒千石大豆は他の黒大豆と同様にACやIFを豊富に含有していた.煮豆加工時にACが煮汁へ溶出したが,炊飯時に煮汁を利用することで,ACを有効活用することができ,黒千石大豆の機能性を活かしたおにぎりの加工方法が開発できた.<BR>糖質50g相当量のおにぎり摂取試験での血糖値とGI,昼食相当量のおにぎり摂取後の血糖値とインスリン値は,いずれも対照おにぎりと比較して黒千石大豆おにぎりで低値を示し,特に昼食相当量摂取試験では食後120分において有意に低値であった.したがって黒千石大豆おにぎりはタンパク質,脂質,食物繊維,ACおよびIFなどの単一,あるいは複合的作用により食後の血糖値の上昇を抑制し,その結果インスリンの過剰な分泌が不必要となり食後のインスリン値の上昇が抑制されたと考えられた.嗜好性試験では,対照おにぎりと比較して黒千石大豆おにぎりで調査した全ての項目で優れない結果となったが,今後,黒千石大豆の軟化や調理形態の工夫により嗜好性を高めることが考えられ,II型糖尿病予防食としての有用性が期待された.

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