市販イチゴジャムにおける風味要素のTime-Intensityプロファイリング

  • 黒飛 知香
    アヲハタ株式会社 広島大学大学院生物圏科学研究科
  • 干野 隆芳
    アヲハタ株式会社
  • 羽倉 義雄
    広島大学大学院生物圏科学研究科
  • 風見 由香利
    国立研究開発法人農業·食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
  • 早川 文代
    国立研究開発法人農業·食品産業技術総合研究機構 食品研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Time-Intensity Flavor Profile of Commercial Strawberry Jams Available in the Japanese Market
  • シハン イチゴジャム ニ オケル フウミ ヨウソ ノ Time-Intensity プロファイリング

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抄録

<p>本研究では,日本で市販されているイチゴジャムを試料とし,口中での風味の強さと持続をTI法による官能評価で数値化し,あわせて理化学分析を行い,以下の結果を得た.</p><p> (1)試料の糖度は43.6∼66.2と広範囲で,主な糖の組成もさまざまであった.また,試料に含まれる有機酸はクエン酸が多く,次いでリンゴ酸であったが,その構成比はさまざまであった.</p><p> (2)各試料の平均TI曲線を見ると,高糖度,中糖度,低糖度といった糖度別による分類は,試料のおおよその甘味の強さに一致するものの,それだけでは説明できないことが確認された.</p><p> (3) TIパラメータは,風味を構成する官能特性におい.て,Imax,AUCおよびTtot間の相関係数が高く,これらのパラメータが各官能特性の強さを示していると考えられた.</p><p> (4)官能評価データに主成分分析を適用したところ,第1主成分および第2主成分は,それぞれ,酸味および甘味に関するものと解釈できた.また,第3主成分として,TIパラメータのうち,摂食中の時間に関係するパラメータが寄与する主成分も抽出され,風味の詳細なプロファイリングのためには,時間の観点からの評価の必要性が示唆された.</p>

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参考文献 (14)*注記

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