光重合で誘発したポリマーブレンドの相分離に及ぼすメタクリレートモノマーのアルキル鎖長の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of Alkyl Chain Length in Methacrylate Monomers on the Phase Separation Induced by Photo-Polymerization
  • ヒカリ ジュウゴウ デ ユウハツ シタ ポリマーブレンド ノ ソウ ブンリ ニ オヨボス メタクリレートモノマー ノ アルキル サチョウ ノ エイキョウ

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抄録

異なるアルキル鎖長を有する4種類のメタクリレート(ホストモノマー)を含む高分子混合系において,光重合で誘発した相分離過程におよぼす自己促進(Trommsdorff-Norrish)効果の影響を検証した.ホストモノマーに,スチレン–エチレン–ブチレン–スチレンブロック共重合体(ゲストポリマー)を溶解させた混合溶液に,紫外光を照射して重合反応を誘起し相分離を誘発した.FT-IRで重合反応を計測した結果,3種のブレンド系では,ある照射時間で急激に重合が進む自己促進性を示したが,最もモビリティーの高い系ではそのような反応挙動は見られなかった.また光照射による反応–相分離で形成した系のモルフォロジーは,ホストポリマーのTgによって大きく異なった.これらの結果によりモノマーのアルキル鎖長は重合の自己促進挙動を決定づけ,その結果,混合系の反応–相分離の動力学に大きく影響することがわかった.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 72 (10), 630-641, 2015

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (16)*注記

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