「健康食品」中の大豆たんぱく質および大豆イソフラボンの定量と表示に関する調査研究

  • 谷中 かおる
    (独)国立健康・栄養研究所食品保健機能プログラム
  • 東泉 裕子
    (独)国立健康・栄養研究所食品保健機能プログラム
  • 松本 輝樹
    (独)国立健康・栄養研究所食品保健機能プログラム
  • 竹林 純
    (独)国立健康・栄養研究所食品保健機能プログラム
  • 卓 興鋼
    (独)国立健康・栄養研究所情報センター
  • 山田 和彦
    女子栄養大学栄養学部生化学研究室
  • 石見 佳子
    (独)国立健康・栄養研究所食品保健機能プログラム

書誌事項

タイトル別名
  • Food Labeling and Actual Contents of Soy Protein and Soybean Isoflavones in Health Foods
  • 「健康食品」中の大豆たんぱく質および大豆イソフラボンの定量と表示に関係する調査研究
  • ケンコウ ショクヒン チュウ ノ ダイズ タンパクシツ オヨビ ダイズ イソフラボン ノ テイリョウ ト ヒョウジ ニ カンケイ スル チョウサ ケンキュウ

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説明

大豆中のイソフラボンは構造的にエストロゲンと類似しており,弱いエストロゲン様作用を発揮する.2006年に,内閣府食品安全員会は特定保健用食品から摂取する大豆イソフラボンの上限量を,通常の食事に上乗せして30mg/日と設定した.しかしながら,大豆イソフラボンや大豆たんぱく質が含まれている,いわゆる健康食品には イソフラボンの許容上限量が設定されなかった.そこで我々は,大豆が原料となっている加工食品,特定保健用食品を5品目含む健康食品10品目について,大豆たんぱく質と大豆イソフラボン含有量をそれぞれ酵素免疫測定法(ELISA)と高速液体クロマトグラフ(HPLC)法で測定した。8品目における大豆たんぱく質量は表示の90-118%が確認され,ジュニア選手用のプロテインパウダー2品目においては表示の約半分量が定量された.大豆たんぱく質を含む特定保健用食品中には表示の90-122%の大豆イソフラボンが検出された。一方,表示のない大豆たんぱく質強化食品2品目には一回摂取目安量当たり30mgを超える大豆イソフラボンが検出された。このような食品をジュニア選手が過剰に摂取しないよう注意する必要があると考えられた。<br>(オンラインのみ掲載)

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 68 (3), 234-241, 2010

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (21)*注記

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