夏季暑熱地域における子どものあそびおよび保育者の暑熱判断

書誌事項

タイトル別名
  • Judging for Hot Environments among Childcare-Teachers and Children’s Play in Summer: Case Study on City of Kumagaya
  • 夏季暑熱地域における子どものあそびおよび保育者の暑熱判断 : 熊谷市を対象として
  • カキ ショネツ チイキ ニ オケル コドモ ノ アソビ オヨビ ホイクシャ ノ ショネツ ハンダン : クマガヤシ オ タイショウ ト シテ
  • ── 熊谷市を対象として ──

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抄録

<p>本研究では,従前の研究では明確にされていない暑熱地域における子どものあそびとそれを支援する保育者の暑熱判断の基準に関する情報源の適用程度を明らかにした。さらに,暑さ判断に関する情報活用も捉えた。保育者における「子どもにとって危険なほど暑いと思う気温」の判断の基準に関する情報源の適用程度(5段階評価)について主成分分析を行った。その結果,適用程度の指標として,全体的な主成分得点の高低に関わる第1主成分,着任前・後の研修会等が関わる第2主成分,自身の教育経験や同僚からの指導が関わる第3主成分などが抽出された。主成分得点にクラスター分析を行い,多くの情報源で上位得点の割合が小さいI群,多くの情報源で上位得点の割合が大きく,同僚からの指導では最上位得点の割合が特に大きいII群,着任前・後の研修会等よりも自身の教育経験で上位得点の割合が大きいIII群の三つの適用群に類型化された。また,暑さ判断の情報源は,情報を多用しない場合(I群)と多用する場合(II群),子どもの観察による場合(III群)など,保育者によって情報活用が異なる。さらに,保育者の認識から,子どものあそびには季節性や日変化があり,暑熱を配慮した実践がなされていることが示された。保育者の暑熱対応に大きな差は認められなかったが,気候や季節性を感じさせる教育実践の思考や背景および見方に大きな差があり,それらを踏まえた保育者養成が必要であると考えられる。</p>

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参考文献 (14)*注記

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