若手医師と医学生を対象としたアドボカシースキルワークショップ:活動評価と今後の課題

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タイトル別名
  • Future perspectives on an advocacy skill workshop for junior doctors and medical students in Japan
  • ワカテ イシ ト イガクセイ オ タイショウ ト シタ アドボカシースキルワークショップ : カツドウ ヒョウカ ト コンゴ ノ カダイ

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抄録

<p>目的:日本の若手医師と医学生にとって,これまでアドボカシーの概念や方法を体系的に学ぶ機会が少なかった.そこで,それらを学ぶためにワークショップを行った.本稿ではワークショップの活動内容と評価結果を示すと共に,今後の活動方針について提言することを目的とした.</p><p>活動内容:大学卒後10年目までの若手医師と医学生が集まる4つの既存の組織と協力して準備した.アドボカシーの概念と方法を知るために教育講演を設けた.次いで,演習を目的に4つの小グループに分かれて,Trevor Shilton氏のワークシートを用いたアドボカシー戦略立案を行った.グループ発表と質疑応答の時間を設けて,経験の共有を図った.</p><p>活動評価:参加者は若手医師9名と医学生8名,行政と研究者から2名の計19名だった.各グループ内で議論して設定したテーマは各々「若手医師と医学生のレジリエンス向上」「若手勤務医の持続可能なワークライフバランスの向上」「長時間労働による医療過誤リスクの低減」「外国人診療に役立つ医学英語教育の実践」であった.そのうち二つのテーマをもとにした議論の中から「壊れない医師・壊さない社会」「日本発,地球医師」というアドボカシーメッセージが生まれた.</p><p>今後の課題:今後はグループワークにおけるテーマ設定と時間配分に工夫が必要である.また,参加者の各アクションに対する習熟度によって適切なサポートを準備しておく必要がある.全国の若手医師や医学生に参加してもらえるように定期的な開催を行い,アドボカシーの実践につながるように参加者のネットワークを作ることも大切である.</p>

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