局所的なネクローシス細胞が引き起こす全身性炎症と代謝異常

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抄録

細胞死は生体を健全な状態に保つために不可欠な生命現象である.ヒトの赤芽球は毎日2×1011個作られては失われ,その量はDNAにして1gにも相当する.新陳代謝の早い上皮系,特にヒト小腸上皮は3日でおきかわると言われている.ヒトの体は37兆(3.7×1013)個の細胞から成るので,毎日0.5%以上の細胞が入れ替わっていることになる.したがって我々の組織恒常性は,細胞死と細胞増殖のバランスの上に成り立っていると考えられる.<br>本稿では,生体内において細胞死が個体に与える影響について,モデル生物を用いた遺伝学的な解析を中心に議論したい.

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 51 (6), 556-560, 2015

    公益社団法人 日本薬学会

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