多発胃癌と胃びまん性大細胞型B細胞リンパ腫併存の1例

  • 森 理
    順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科 徳島赤十字病院外科
  • 石橋 雄次
    順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科
  • 神田 聡
    順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科
  • 岡 伸一
    順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科
  • 沖津 宏
    徳島赤十字病院外科
  • 福永 哲
    順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器・低侵襲外科
  • 廣本 貴史
    順天堂大学医学部附属順天堂医院大学院医学研究科・人体病理病態学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Multiple Gastric Cancers and Diffuse Large B Cell Lymphoma
  • 症例 多発胃癌と胃びまん性大細胞型B細胞リンパ腫併存の1例
  • ショウレイ タハツ イガン ト イビマンセイ ダイ サイボウガタ B サイボウ リンパシュ ヘイソン ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

症例は75歳,男性.心窩部不快感と体重減少を認め精査を施行し,胃癌・胃悪性リンパ腫の診断となり当科へ紹介となった.上部消化管内視鏡検査で胃角部小弯前壁に隆起性病変,胃前庭部小弯に潰瘍性病変を認め,いずれも胃癌の診断であった.胃体上部から下部大弯にまたがる巨大潰瘍性病変も認め,B細胞リンパ腫と診断した.頸胸腹部CT検査では胃体部から前庭部にかけて壁肥厚を認め,横行結腸との境界が一部不明瞭であった.小弯リンパ節・右胃大網動脈周囲リンパ節は腫大し,腹水の貯留を認めた.多発胃癌と胃悪性リンパ腫の併存の診断にて胃全摘術を施行した.病理組織学的検査所見で高分化腺癌が2箇所(pStage IA,pStage IB)と,びまん性大細胞型Bリンパ腫(Lugano分類Stage IIE,横行結腸浸潤,腹水細胞診陽性)と診断した.多発胃癌と胃悪性リンパ腫が併存する症例は極めてまれであり,若干の文献的考察を加え報告する.

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ