増粘多糖類を添加したキヌアパンの物性

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  • Physical properties of quinoa bread added with thickening polysaccharide.

抄録

【目的】食物アレルギーの増加や健康志向が高まる中、雑穀が注目されている。これまで、食料資源の有効利用と、小麦アレルギーに対応できるパンを調製するために、キヌア粉を使用してパンを調製してきた。その結果に基づき、パンの膨らみを増して食感を改善するために、増粘多糖類等を段階的に添加してパンを調製し、物性に与える影響を検討した。<br><br>【方法】キヌア粉、蒸留水、無塩バター、グラニュー糖、食塩、ドライイーストを使用した。配合割合は既報と同様にした。増粘多糖類は、MC(メトローズMCE4000信越化学工業(株))、HPMC(同SFE4000、SE50同)を使用し、キヌア粉の重量に対して0.50%、1.00%、1.50%、2.00%を添加した。家庭用ホームベーカリーを用いて焼成し、体積、テクスチャー特性を測定した。テクスチャー測定にはクリープメーター(RE2-3305B(株)山電)を用いた。<br><br>【結果】SFE4000とSE50を添加してパンを調製したところ、すべての添加量でケービングを起こし、良い効果が得られなかった。MCE4000を添加すると、1.5%添加までは段階的に体積が増加し、比容積の値は大きくなった。2.0%添加すると減少した。テクスチャー特性値を解析したところ、MCE4000を添加しても、硬さには大きな変化は無かった。また、内相の硬さを改善するために、寒天を1~4g添加し検討した。コントロールに添加すると、添加量が増すと比容積は減少し、内相は硬くなった。MCE4000を1.5%添加し、さらに寒天を添加したところ、寒天の添加量が増すと比容積は増加したが、全体的に比容積は低下した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763103790976
  • NII論文ID
    130007479258
  • DOI
    10.11402/ajscs.30.0_165
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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