幼児期における摸写的活動の教育的妥当性と近接領域の研究動向

  • 松本 美里
    岡山大学大学院教育学研究科(修士課程)発達支援学専攻幼児教育コース
  • 髙橋 敏之
    岡山大学大学院教育学研究科発達支援学系幼児教育講座

書誌事項

タイトル別名
  • The Educational Relevance of Copy-like Action in Early Childhood and the Research Trend of Its Associated Area
  • ヨウジキ ニ オケル モシャテキ カツドウ ノ キョウイクテキ ダトウセイ ト キンセツ リョウイキ ノ ケンキュウ ドウコウ

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抄録

<p>本論は,幼児期における模写的活動の教育的妥当性と近接領域の研究動向について考察する。「学び」の語源が「真似び」であると言われているように,他人を真似ることは学習の第一歩である。特に幼児期は,周囲の幼児や大人の言動を真似ることによって学習する時期であることから,模倣学習に焦点を当てて論考する。本論では,幼児が行う「模写」は,描画能力の未熟さや独創性の表れにより,モデルの模倣を基盤として独創的な作品へと変容することから,「模写」ではなく「模写的活動」と定義する。先行研究から,幼児の図形描画能力に見られる発達を明らかにした上で,幼児期における描画の特徴として,G. H. Luquet(1927)の「視覚的写実性」と模写的活動の関係について考察を進め,「知的写実性」から「視覚的写実性」への過渡期である幼児期に模写的活動を行うことの意義について検討する。</p>

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