東京都における重症心身障害者のグループホーム調査

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タイトル別名
  • Group homes for persons with severe motor and intellectual disabilities in Tokyo metropolitan area.
  • トウキョウト ニ オケル ジュウショウ シンシン ショウガイシャ ノ グループホーム チョウサ

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抄録

重症心身障害者(以下、重症者)の入居が可能で、医療的ケアを提供できるグループホーム(以下、GH)は少ない。そこで都内のGHの調査を行い課題を検討した。障害者向けGHを運営する407法人中回答数は357で、その内36法人に94名の重症心身障害を持つ入居者がいた。さらなる調査の結果、重症者の居住するGHの傾向としては、法人の施設保有率が高く、バリアフリー化など設備がより充実、補助金や加算の利用率が高い、職員数が比較的多いなどがわかった。GHの報酬はかなり低く、共同生活援助サービス費や加算など見直しが必要で、またGHをバックアップする診療所などに対しての報酬がないなどの課題がある。また重症者を受け入れるには人的配置の手厚さや専門職の配置が欠かせず、報酬増額、自治体等からの財政支援等が不可欠である。GHのニーズは十分にあるにもかかわらず施設数は増加しておらず、障害者総合支援法と名称を変えてもGH制度の枠組みは重症者が住まうに足るものとなっていないことがその要因だと考えられた。

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