恐怖の高まりを伴う安全確保行動がエクスポージャーの治療効果に与える影響

書誌事項

タイトル別名
  • Therapeutic Effects of Exposure Therapy Based on Safety Behavior with Fear Activation
  • キョウフ ノ タカマリ オ トモナウ アンゼン カクホ コウドウ ガ エクスポージャー ノ チリョウ コウカ ニ アタエル エイキョウ

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抄録

<p>本研究では、(1)安全確保行動を恐怖のピークの前でとるか後でとるか、(2)恐怖対象への視覚的な注意の有無が、治療効果に及ぼす影響を検討した。ゴキブリ恐怖の大学生を対象に、四つの条件のいずれか一つに割り当てた:(a)恐怖ピーク後注意あり群、(b)恐怖ピーク後注意なし群、(c)恐怖ピーク前注意あり群、(d)恐怖ピーク前注意なし群。群と時期(エクスポージャー前・エクスポージャー直後・フォローアップ時)を独立変数、ゴキブリ恐怖を従属変数とした分散分析の結果、メインアウトカムである行動評定の恐怖度の変数において、時期の主効果が有意であった。また、セカンダリーアウトカムである想起時の回避度において、交互作用が有意であった。単純主効果の検定の結果、a・b群はフォローアップ時の回避度の改善が認められないのに対し、c・d群は改善が認められた。最後に、治療効果が認められた原因について考察した。</p>

収録刊行物

  • 認知行動療法研究

    認知行動療法研究 45 (1), 13-22, 2019-01-31

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

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