書誌事項
- タイトル別名
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- Study on genotoxicity of 3,3’-dichloro-4,4’-diaminodiphenylmethane and indus trial chemicals having similar chemical structure
- 3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミノジフェニルメタン及びその類似化学構造を有する産業化学物質のDNA損傷性に関する研究 : γH2AXを指標に評価したDNA損傷強度の違い
- 3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミノジフェニルメタン オヨビ ソノ ルイジ カガク コウゾウ オ ユウスル サンギョウ カガク ブッシツ ノ DNA ソンショウセイ ニ カンスル ケンキュウ : gH2AX オ シヒョウ ニ ヒョウカ シタ DNA ソンショウ キョウド ノ チガイ
- - Strength of genotoxicity evaluated by γH2AX -
- -γH2AXを指標に評価したDNA損傷強度の違い-
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説明
<p>MOCA(またはMBOCA)と呼ばれる3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタンは, ウレタン樹脂の硬化剤として利用されているが, 職業性膀胱がん引き起こす可能性がある物質としても知られている. DNA損傷の生成は発がんにおける重要なファーストステップであり, MOCAがDNA損傷性を有することはこれまでの遺伝毒性試験の結果より明らかである. 一方で, MOCAがDNA損傷の中でも最も重篤な損傷であり発がんと密接な関係があるDNA二本鎖切断を生成するか否かについては未だ不明である.また,MOCAの構造類似化合物であり,MOCAと同用途で使用されている4,4’-ジアミノジフェニルメタン, 4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン, 4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタンについて,そのDNA損傷誘導強度を同一試験系で比較検討している研究は存在しない. 本研究では, MOCA及びその構造類似化合物3種の有害性をより的確に把握することを目的に, DNA二本鎖切断の生成指標として近年注目されているリン酸化ヒストンH2AX (γH2AX)に着目し, MOCA の DNA二本鎖切断生成の可能性を検討すると共に,MOCA及びその構造類似化合物について DNA 損傷強度の比較を実施した. 被験物質4種全てで, γH2AX誘導が認められたが,中でもMOCA及び4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタンが特に強いγH2AX誘導が観察された. 本研究は, γH2AXを指標にMOCA及び構造類似化合物がDNA二本鎖切断を生成する可能性を示唆するとともに, その損傷誘導強度の違いを明らかにしたもの である. 本研究の知見は, 化学物質のリスク評価に重要な情報を提供すると考えられる.</p>
収録刊行物
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- 労働安全衛生研究
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労働安全衛生研究 12 (2), 113-118, 2019-06-28
独立行政法人 労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763127922944
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- NII論文ID
- 130007669506
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- NII書誌ID
- AA12311375
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- ISSN
- 1883678X
- 18826822
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- NDL書誌ID
- 029934160
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可