女性の梅毒患者の早期診断におけるPCR検査の有用性についての検討

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タイトル別名
  • The utility of polymerase chain reaction (PCR) for early diagnosis of syphilis in female patients
  • ジョセイ ノ バイドク カンジャ ノ ソウキ シンダン ニ オケル PCR ケンサ ノ ユウヨウセイ ニ ツイテ ノ ケントウ

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説明

梅毒血清抗体検査と梅毒トレポネーマPCR検査を実施し、早期梅毒第1期および第2期と診断した41例の女性について、その臨床的特徴ならびに抗体検査、PCR検査の特性について後方視的に検討した。抗体検査とPCR検査がともに陽性で梅毒と診断された症例は25例であった。抗体検査のみ陽性であった6例は、PCR検査の偽陰性と考えられた。PCR検査のみが陽性であった10例は、感染早期のウインドウピリオドに診断されたと考えられた。PCR検査の偽陰性を減らすためには、検体採取の方法に習熟し、適切な病変を選択し検査をする必要があると考えられた。感染早期のウインドウピリオドに診断し得た10例中9例では自発痛の訴えがあり、この痛みが早期の受診、検査の実施に寄与したと考えられた。症例によっては抗体検査に加えPCR検査を併用することで、より早期に客観的な診断が可能となり、梅毒感染拡大の防止に寄与するものと考えられた。

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