化学熱傷 : 誰もが知っておきたい知識
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- 山元 修
- 鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚病態学分野
書誌事項
- タイトル別名
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- Chemical burn : Universal knowledge
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説明
化学熱傷とは, 化学物質が皮膚・粘膜に一次性に接触した際, その物質固有の化学反応によって惹起される急性組織反応で, 原則として熱作用は伴わないものをいう. 原因化学物質としては, 酸・アルカリ・腐食性芳香族化合物・脂肪族化合物・芳香族炭化水素・石油関連製品・金属およびその化合物・非金属およびその化合物・化学兵器 (毒ガス) ・その他に分類される. 臨床像は通常の熱傷に類似するが, 化学物質によっては特徴的な症状や経過を示し, あるいは皮膚からの吸収による全身症状を呈することもあるため, 個々の物質の特性を知っておく必要がある. 治療の原則は可及的かつすみやかな流水洗浄であるが, 化学物質によっては特殊な治療が必要である. 化学熱傷を診る機会のある形成外科医, 皮膚科医, 救急医, 総合診療医, 外科医は, 化学熱傷に関する最低限の知識を知っておく必要がある.
収録刊行物
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- 熱傷
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熱傷 46 (1), 1-15, 2020-03-25
一般社団法人 日本熱傷学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390283659863032832
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- NII論文ID
- 130007815548
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- ISSN
- 24351571
- 0285113X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可