単糖を用いたクレゾールノボラック樹脂の合成と性質:

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タイトル別名
  • Synthesis and Properties of Cresol Novolac Resins Using Monosaccharide:
  • 単糖を用いたクレゾールノボラック樹脂の合成と性質 : 柔軟性をもつフォトレジスト材の開発
  • タントウ オ モチイタ クレゾールノボラック ジュシ ノ ゴウセイ ト セイシツ : ジュウナンセイ オ モツ フォトレジストザイ ノ カイハツ

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抄録

<p>ポジ型フォトレジスト材を用いたドライフィルムを作製できるようになれば,新たなニーズの展開が期待できる。これまで柔軟性の付与を確認できたレジスト用クレゾールノボラック樹脂の代表として,架橋剤にグルタルアルデヒド(Glu)を用いたm,p-Cre/Glu ノボラック樹脂がある。本稿では,これを越える柔軟性をもつノボラック樹脂の開発を試み,架橋剤に単糖のフルクトース(Fru)から誘導される5- ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)を用いた。そして,Fru からHMF へと変換した後に,m- クレゾール(m-Cre)と付加縮合させる二段階反応でノボラック樹脂(m-Cre/HMF)を合成した。前段では溶媒DMSO の使用量の調整で,Fru からの転換率80 ~100%のHMF を得た。後段で得られたm-Cre/HMF ノボラック樹脂は,Mw:1200 ~2900,アルカリ水溶解速度(DR):1500 ~80 Å/sec の性状で,Mw の増加に伴い,DR が遅くなった。そして,Mw はそれ程大きくないにも関わらず,DR 値は低くなった。DR ≦500 Å/sec の条件を満たすノボラック樹脂を選出し,これらをポリイミドフィルム上に膜厚5 μm に塗布した試料を折り曲げ,折り曲げ面の樹脂の飛散状態から柔軟性を評価した。それぞれHMF 変換率100%と81%から得たm-Cre/HMF ノボラック樹脂は,m,p-Cre/Glu ノボラック樹脂をやや上回る柔軟性と,満足の行く描画能(残膜率:99%,描画能:5.0 μm 以下)を示した。</p>

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