国民健康・栄養調査における栄養素および食品群摂取量推定を目的とした食品の目安量改訂の変遷

  • 松本 麻衣
    国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部
  • 岡田 恵美子
    国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部
  • 岡田 知佳
    国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部
  • 瀧本 秀美
    国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Revision of the Reference Weight of Food Portion of Foods Frequently Consumed in Japan: The Tools for Dietary Surveys of the National Health and Nutrition Survey

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抄録

<p>【目的】 70年以上の歴史がある国民栄養調査(1945年から2002年)および国民健康・栄養調査(2003年以降)では,食事摂取量の正確な評価のために,食品の目安量がツールの1つとして提供されている。そこで本稿では,国民健康・栄養調査で使用されている目安量が収載されている食品番号表の歴史,さらに最新の目安量の改訂についてまとめた。</p><p>【方法】 国民栄養調査および国民健康・栄養調査に関する文献,法律,結果報告書およびウェブページを確認しまとめた。さらに,最新の目安量の決定に関する流れをまとめた。</p><p>【結果】 食品成分表は国民健康・栄養調査における栄養素摂取量の算出に継続的に使用されていた。2000年の食品成分表の改訂に伴い,国民栄養調査で使用されている食品番号表も大きく改訂され,目安量を提示する食品数が増加していた。目安量は食品番号表が改訂されるたびに収載数が増え,2019年の改訂では,440食品の目安量が収載された。また,最新の改訂では,生鮮食品は個々に重量が異なることおよび市販食品は企業により規格が異なることなどの理由から,目安量は1点の数値でなく幅で示されることとなった。</p><p>【結論】 全国的に実施する食事調査において,食事摂取量を正確に評価するためには食品の目安量は重要であり,定期的に改定していく必要がある。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 78 (Supplement), S27-S38, 2020-12-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (6)*注記

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