糖尿病性ケトアシドーシスが併存した偶発性低体温症において敗血症性ショックを合併した3症例

  • 山本 隆裕
    山口大学医学部附属病院先進救急医療センター
  • 小田 泰崇
    コールメディカルクリニック広島
  • 戸谷 昌樹
    山口大学医学部附属病院先進救急医療センター
  • 河村 宜克
    独立行政法人労働者健康安全機構山口労災病院内科
  • 金田 浩太郎
    山口大学医学部附属病院先進救急医療センター
  • 藤田 基
    山口大学大学院医学系研究科救急・総合診療医学講座
  • 鶴田 良介
    山口大学大学院医学系研究科救急・総合診療医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Three cases of septic shock associated with accidental hypothermia with coexisting diabetic ketoacidosis
  • トウニョウビョウセイ ケトアシドーシス ガ ヘイソン シタ グウハツセイ テイタイオンショウ ニ オイテ ハイケツショウセイ ショック オ ガッペイ シタ 3 ショウレイ

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抄録

<p>糖尿病性ケトアシドーシス(diabetic ketoacidosis;DKA)を併存した偶発性低体温症(accidental hypothermia;AH)が感染症を併発すると重症化する可能性があるが,DKAが併存したAH症例に関する報告は少なく,特徴や治療戦略は明らかとなっていない。今回,当センターへ搬送され入院となったDKAが併存した非外因性屋内発症AH症例のうち,入院後に敗血症性ショックを合併した3症例を経験した。3症例ともに来院時HbA1cが高値であり,血糖コントロール不良であったことが感染症増悪に寄与したと考えられ,低体温の作用が重なることによってさらなる免疫抑制をきたし,感染コントロールが不良になったと推測された。DKAが併存したAH症例では,感染症が重篤化し,敗血症性ショックを合併する可能性があるため,感染源の検索と感染症治療の早期開始が重要である。 </p>

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