IgGサブクラス解析から検討した不規則抗体の臨床的意義

  • 蓮沼 秀和
    東邦大学医療センター佐倉病院輸血部
  • 石田 智子
    東邦大学医療センター佐倉病院輸血部
  • 町田 保
    東邦大学医療センター佐倉病院輸血部
  • 岩下 洋一
    東邦大学医療センター佐倉病院輸血部
  • 清水 直美
    東邦大学医療センター佐倉病院輸血部 東邦大学医療センター佐倉病院血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • CLINICAL SIGNIFICANCE OF IRREGULAR ANTIBODY BASED ON IgG SUBCLASS ANALYSIS

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抄録

<p>背景:IgGの検出感度が高い間接抗グロブリン試験で陽性となった不規則抗体は臨床的意義が高いものとされている.しかしながらIgGには4つのサブクラスがあり,注意すべきはIgG1とIgG3である. 今回我々は不規則抗体ごとのIgGサブクラスについて解析を行い,その意義について検討を行ったので報告する.</p><p>方法:当院で検出された抗D,抗E,抗c,抗e,抗Fyb,抗Dia,抗Jka,抗Jkb,抗S,温式自己抗体の計185例について,IgGサブクラスの測定を行い,抗体の特性について解析した.次いで検出されたIgGサブクラス別に単球貪食試験を実施し,その臨床的意義について検討を行った.</p><p>結果:多くの抗体でIgG1単独,IgG3単独,IgG1+IgG3複合型が検出された.抗Eについては単一の抗体として検出されたものはIgG1単独が多く,複数抗体と共に検出されたものはIgG1+IgG3複合型を多く認めた.単球貪食試験ではIgG3の抗体結合量と貪食率に高い相関を認めた.</p><p>結論:不規則抗体のIgGサブクラスを解析した結果,IgG3単独型,IgG1+IgG3複合型の臨床的意義が高く,複数抗体として検出された抗Eについてはより注意が必要であることが示唆された.</p>

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