ヒト歯肉線維芽細胞におけるカンナビノイド受容体GPR55の発現とGPR55を介したカンナビジオールの抗炎症作用の検討

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  • Expression of Cannabinoid Receptor GPR55 in Human Gingival Fibroblasts and Anti-inflammatory Effects of Cannabidiol via GPR55

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<p>大麻に含まれるカンナビジオール (CBD) は抗炎症作用を有し, その受容体とされるG-protein coupled receptor 55 (GPR55) は炎症制御との関連が示唆されている. 本論文ではヒト歯肉線維芽細胞 (HGFs) におけるGPR55の発現状態と, GPR55を介したCBDの抗炎症作用とを検討した. HGFsをControl群, LPS群, CBD処理後LPS刺激群 (CBD+LPS群), CBD群に分け受容体の発現および局在を確認した. GPR55ノックダウンの有無により, 培養上清中のInterleukin (IL) -6およびIL-8タンパク質産生量を比較した. GPR55の発現量はLPS群およびCBD+LPS群で有意に減少し (p<0.05), タンパク質の局在は全群のHGFsの細胞質内にびまん性に認められた. また, 非ノックダウンHGFsではLPS群と比較してCBD+LPS群で有意にIL-6, 8の産生が減少していた (p<0.05). 一方ノックダウンHGFsでは, control群と比較してLPS群とCBD+LPS群で有意にIL-6, 8の産生が増加していたが (p<0.05), 両群間に有意な差はなかった. 本研究ではHGFsにおけるGPR55の恒常的発現と, 炎症下での発現減少傾向を確認し, CBDによる抗炎症作用の一部がGPR55を介する可能性が示唆された. </p>

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