2型糖尿病患者において高インスリン血症は肥満,脂質異常症,インスリン抵抗性とは独立して血漿アルドステロン濃度上昇に関与している

  • 木村 裕輝
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 松井 淳
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 松村 功貴
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 村上 洋
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 山下 真紀
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 田辺 壽太郎
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座
  • 玉澤 直樹
    青森市民病院 糖尿病・内分泌内科
  • 大門 眞
    弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Hyperinsulinemia leads the elevation of plasma aldosterone concentration independently with obesity, dyslipidemia, and insulin resistance in patients with type 2 diabetes mellitus

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説明

2型糖尿病 (DM) 患者におけるレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系と高インスリン血症の関係ついて検討した. 2型DM患者において,血漿アルドステロン濃度 (PAC) は body mass index (BMI),空腹時インスリン濃度 (F-IRI),HOMA指数,尿中Cペプチド排泄量 (U-CPR),中性脂肪 (TG) 値,高比重リポ蛋白-コレステロール (HDL-C) 値との間に有意な相関関係が認められた.血漿レニン活性 (PRA) については,F-IRI,HOMA指数との間にのみ有意な相関関係が認められた.さらに,目的変数を PAC,説明変数を年齢,BMI,F-IRI,U-CPR,TG,HDL-C,PRA として多変量解析を行うと,U-CPR は PAC の独立した説明変数であることが示された.以上から, 2型DM患者において,高インスリン血症は肥満,脂質異常症,インスリン抵抗性とは独立して PAC 上昇に関与していると考えられた.

収録刊行物

  • 弘前医学

    弘前医学 65 (1), 35-42, 2014

    弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会

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