ロラゼパム静注が診断と治療に有効だった悪性カタトニアの1症例

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  • A case of malignant catatonia successfully diagnosed and treated with intravenous lorazepam

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<p>要約:悪性カタトニアは,昏迷,無動,カタレプシーなどのカタトニアに特徴的な症状に発熱や自律神経症状を伴い,致死的になり得る症候群である。症例は53歳の女性で,統合失調症の治療中に意識障害,筋緊張亢進,発熱を来して救急搬送された。精神科病棟に医療保護入院したが,呼吸不全を呈したため応援を要請された。ICUで治療を開始し,全身管理と並行して悪性症候群や他の身体疾患の除外診断を行った。統合失調症による悪性カタトニアを疑いロラゼパムを静注したところ,意識が回復し筋緊張亢進も軽快した。悪性カタトニアを疑った場合は,全身管理や合併症への対応と並行して身体疾患の除外診断を行い,ベンゾジアゼピンによる診断的治療を行う。ロラゼパムの静注は効果発現が早いため,悪性カタトニアを疑った場合の診断的治療に有用である。</p>

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