アルコール関連肝疾患患者に対する内科医によるセリンクロ錠投与の飲酒量低減に対する効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of physician-prescribed nalmefene on alcohol intake reduction in patients with alcohol-related liver disease
  • アルコール カンレン カン シッカン カンジャ ニ タイスル ナイカイ ニ ヨル セリンクロジョウ トウヨ ノ インシュリョウ テイゲン ニ タイスル コウカ

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説明

<p>アルコール関連肝疾患患者がアルコール依存症に至っている場合,簡易介入のみでは飲酒量の低減に結び付かないケースが多い.セリンクロ錠(一般名:ナルメフェン)は,飲酒欲求を抑え飲酒量を低減させる新しい薬剤である.今回,内科外来でセリンクロ錠を処方した症例を検討し,その有用性を検討した.初回投与から24週以上経過した症例は18例で,2例はめまいのため中止し,5例は連絡なく通院を中断したため,結果として副作用もなく通院を継続し24週での評価ができた症例は11例であった.全例で飲酒量の低減と肝機能の改善を認めたが,1例はその後再度飲酒量が増え,専門医療機関に紹介入院となった.セリンクロ錠による飲酒量低減が認められ,内科外来における飲酒量低減治療の新たな選択肢となることが示唆された.一方で,中断例も認められ,めまいや嘔吐などの副作用が多いことが報告されており,十分に研修を積んだ医師が処方すべきと考えられる.</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 62 (10), 620-629, 2021-10-01

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (11)*注記

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