国際協力NGOによる広報活動ならびにボランティア活動に関する一考察

書誌事項

タイトル別名
  • Study on Public Relations Activity and Volunteer Activities by Japanese NGOs for International Cooperation
  • コクサイ キョウリョク NGO ニ ヨル コウホウ カツドウ ナラビニ ボランティア カツドウ ニ カンスル イチ コウサツ

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抄録

本稿の目的は、①国際協力NGOは広報活動において支援対象の人びとをポジティブに描写しているのか、②国際協力NGOは広報活動を通じて取り組んでいる課題の構造的な要因および日本とのつながりを説明しているのか、③国際協力NGOは、どのようなボランティア活動への参加の機会を市民に提供しているのかを96の国際協力NGOのWEBサイトの分析によって明らかにすることである。  調査は以下を明らかにした。第一に日本のNGOは広報活動において、開発途上国の人びとを「希望を失った存在」ではなく、「尊厳ある人間」として取り扱っている。第二に、事業実施型のNGOの61%、事業実施型および実施・提言型NGOの100%は課題の構造的な要因を説明している。一方、課題の日本とのつながりについても説明しているNGOは、事業実施型の5%にすぎず、政策提言型および実施・提言型についても38%にとどまっている。第三に、NGOの75%が「事務局支援ボランティア」の機会を市民に提供している。NGOの43%が「国内の被災者支援ボランティア」を動員している。NGOの26%は「主体的なボランティア活動」の機会を市民に提供している。

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