書誌事項
- タイトル別名
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- The Source of the Ninomiya Kinjirō's Picture That is Called "Fushin dokusho zu" : The Diversion from "Shu baishin zu"
- ニノミヤ キンジロウ フシンドクショト ゲンリュウコウ シュバイシント カラ ノ テンカイ
- ニノミヤ キンジロウ フシン ドクショズ ゲンリュウコウ シュ バイシン ズ カラノ テンカイ
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抄録
本稿は、我々がよく知っている二宮金次郎「負薪読書図」の原型について考察したものである。従来、この図はジョン・バンヤン『天路歴程』に掲載された挿絵をもとに、幸田露伴が作り出したものとされてきた。ところが考察の結果、二宮金次郎「負薪読書図」は、中国に起源をもつ「朱買臣図」をもとに作られた可能性が高いことが明らかになった。
「朱買臣図」には、読書をしながら歩く大徳寺系「朱買臣図」(負薪読書図)と、座って読書する妙心寺系「朱買臣図」(置薪読書図)の二種類がある。前者は『漢書』などの漢籍をもとに中国で作られ、それが日本に伝わってものであるが、後者は『唐物語』など日本で伝承された説話をもとにして描かれたものである。また前者は江戸時代狩野派の絵師によって継承され、後者は京狩野派にだけ伝わったものであった。
二宮金次郎「負薪読書図」を最初に描いた小林永興は、江戸狩野派の絵師であり、この絵を口絵として載せた『二宮尊徳翁』を書いた幸田露伴は漢籍に通じていた人であった。
明治期の江戸狩野派の人々、そして幸田露伴によって、大徳寺系「朱買臣図」は二宮金次郎『負薪読書図』へと転用されたものと思われる。
江戸時代の絵画が、明治時代になって、どのように応用、転用されていったのかを考える際に、本稿は重要なヒントを与えるものと考える。
収録刊行物
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- 日本研究
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日本研究 36 11-46, 2007-09-28
国際日本文化研究センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699747368704
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- NII論文ID
- 120004966542
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- NII書誌ID
- AN10088118
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- ISSN
- 09150900
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- HANDLE
- 11094/23286
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- NDL書誌ID
- 9264744
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles