多次元的身体像の構造および機能 : 若年女性が望んでいる痩身とは何か

書誌事項

タイトル別名
  • Investigating the multidimensionality and influence of the perceptual and ideal body shapes : What body shape do young women really desire?
  • タジゲンテキ シンタイゾウ ノ コウゾウ オヨビ キノウ ジャクネン ジョセイ ガ ノゾンデイル ソウシン トハ ナニカ
  • タジゲンテキ シンタイゾウ ノ コウゾウ オヨビ キノウ : ジャクネン ジョセイ ガ ノゾンデ イル ソウシン トワ ナニ カ

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説明

原著

本研究では、現在の身体像と理想の身体像の対応関係を明確にし、そして、両者の位置づけと体型満足度および体型効用意識がどのように関連しているのかを検討することを目的とした。20歳から39歳の女性の計405人(平均年齢29.70歳、SD=5.75) を対象に、現実と理想の体型、体型満足度、そして、体型効用意識についての調査を行った。体型については5つの軸、体型効用意識については7つの内容について扱った。分析の結果、現実体型には様々なパターンが存在するものの、理想体型はほぼ同一であることが確認された。つまり、若年女性は比較的共通した理想像を抱いていることが示唆された。また、現実体型そして現実体型と理想体型の差が体型満足度と関連しており、あくまでも現実体型の状態が、理想像との差を比較的一律に規定し、それが体型満足度を規定していることが示唆された。さらに、現実と理想の体型効用意識の差には主に「引き締まり」が関連していることが確認された。「細さ」と「引き締まり」と他の要因との関連性から、現在の日本人女性は、単純に華奢な体型ではなく、メリハリの効いた、しかも、バストが大きいグラマラスな体型を理想の身体像として共有していることが示唆された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 17 15-23, 2017

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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