中央アジア諸国の社会開発と国際保健・人口学 : 人間開発指標(HDI)としてのHIV感染率および喫煙率

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  • 大谷 順子
    九州大学言語文化研究院准教授 | 九州大学人間環境学府准教授 | 九州大学アジア総合政策センター協力教員

書誌事項

タイトル別名
  • Social Development and International Health & Population in Central Asia : Prevalence Rates of HIV/AIDS and of Smoking as Human Development Index (HDI) Issues in the Region
  • チュウオウ アジア ショコク ノ シャカイ カイハツ ト コクサイ ホケン ジンコウガク ニンゲン カイハツ シヒョウ HDI ト シテノ HIV カンセンリツ オヨビ キツエンリツ

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抄録

1991年のソビエト社会主義共和国連邦の解体により、中央アジアに誕生したカザフスタン共和国、ウズベキスタン共和国、キルギス共和国、タジキスタン共和国、トルクメニスタン共和国は、ソ連時代からの共通の背景を継承しながら、それぞれの道を歩み変容を続けている。また、中央アジア地域は環境、HIV/エイズ、麻薬などのグローバルな問題を共有していている。本稿では、これらの国々の現状の概略を社会開発の観点から、国連ミレニアム開発目標(MDG)の指標や達成度などの比較を行ないながらレビューし、人間開発指標(HDI)の中で特に2つの薬物性依存症の問題であるHIV/エイズの流行と喫煙率について考察を行う。MDG8つの目標の中で唯一達成されているのは、MDG2の初等教育の普及である。しかし質の改善が強く求められている。本稿では、国際社会と比較しても立ち遅れるHIV/エイズと喫煙対策の分野に関して、中央アジア諸国における学校数育にHIV感染予防や禁煙教育などを健康教育に盛り込む政策と実施が必要であることを提言する。これは、中央アジア諸国の人間の安全保障を守り、個々人の福祉を向上することにもつながる。

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