イギリスにおける混合農業の展開に関する経営史的研究 (2)

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タイトル別名
  • A Study on the Development of Mixed Husbandry from Viewpoint of History of Farm Management in England (2)
  • イギリス ニ オケル コンゴウ ノウギョウ ノ テンカイ ニ カンスル ケイエ

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抄録

前稿では農業革命期におけるノーフォーク農業に関する最重要文献であるMarshall, Youngのノーフォーク州農業調査報告に依拠して,ノーフォーク農業が混合農業の発展前期である理由,別の言葉でいうと,ノーフォーク農業は一定の特殊性と地域的限定性をもつ農業であることを考察した.そして,このノーフォーク農業が19世紀中葉ハイ・ファーミング期にイギリス全域に普及し,より高い生産力を複合経営組織を通して発現するためには,経済的諸条件の変化とそれに呼応した技術条件の整備が重要であることを指摘した.そこで,本稿では,混合農業発展前期から混合農業熙にいたる経済的・技術的展開条件について考察を試みることにする.このばあい,当時の"王立農業協会誌(The Jounal of the Royal Agricultural Society of England)"に掲載された各州農業に関する懸賞論文(prize essay; prize report)―以下,"協会誌"農業報告と呼称する―,およびWilson(1862)を主な資料とするが,資料の性質上本稿では技術条件を中心にして考察をすすめることにする.

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